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原価率にこだわりすぎるラーメン店は苦しくなる


繁盛しているラーメン店に共通する点は、価格が安いという要因ではなく味が美味いということです。
つまり、原価率を下げてラーメン自体の商品力を落としてしまうと、お客さんからは支持をされないラーメン店になるということです。
原価率はラーメンの場合はやはり30%程度に抑えていくことが前提ではあるのですが、本当に上手いこだわりのラーメンを作るためにはある程度原価率を上げていく必要があります。
飲食店でもラーメン店でもF/L(F・・原価/L・・人件費)を考えた場合、30%は原価率で、人件費は30%で、2つ合わせて60%というのが一般的な考え方なのです。しかし、人件費というのは東京などの都心部に位置するラーメン店であれば、下げようにもなかなか下げることができないのが実情でしょう。
そこで、多くのラーメン店では原価率を落とすために仕入れ食材を見直して、ラーメン本来の味という品質をどんどん落としてしまうのです。
そうなると、「あそこのラーメン屋って最近味変わったよね」というお客さんが出てきます。そうなると最後、どんどんお客さまはそのラーメン店から離れていってしまい、最後には閉店に追い込まれるというラーメン店も少なくありません。ですから、味にはしっかりとこだわり原価率を下げるという考え方を捨てなければいけません。例えば、ラーメンのスープやタレなどは専門のラーメンスープ・タレメーカーがあるので、そういうプロの会社に任せるということも必要です。味のバラつきはそれでなくなりますし、アルバイトなどを多く入れる必要もなくなるのです。つまり、F/Lのトータルコストの削減につながっていくというわけです。

全て自店でやろうとすると、なかなか厳しいものがありますが、外部に任せられる範囲は任せることが繁盛するラーメン店を作るための大きなポイントなのです。

お客さんが何か店舗を選ぶ時に、ほとんどのお客さんは頭の中で何を食べるかという具体的なことはあまり考えていないものです。すでに食べたいものが決まっていてお店を探している場合は別にして、一般的にお客さんは店舗の前においている看板や店内のメニューやポスター、メニューサンプルを見てから、それを食べたいか食べたくないかを判断します。

つまり、パッと見た瞬間に自分の今の気分にあったメニュー名や食材名、美味しそうなメニュー写真、漂ってくる美味しそうな香り、そういったお店が発信している情報を受動的に脳が判断して、お店に入るかどうかを決めるのです。
ですから店頭の表現物で五感を刺激する情報を発信することが非常に重要となってくるのです。

例えば、同じストリートにラーメン店が2軒並んで立っていたとします。Aのラーメン店は暖簾にラーメンとだけある店舗で、B店は店頭にラーメンの写真をたくさん掲載したメニュー看板が置いてあります。
このストリートを通ったお客さんは、A店とB店のどちらに入る確率ガ高くなるでしょうか。
口コミなどの何も情報の無いお客さんは多くの場合、B店を選択するでしょう。
もちろんすべてのラーメン店にあてはまることではありませんが、ラーメンの美味しさをお客さんの五感に訴える販促活動を意識的にしているラーメン店はここ最近多くなってきています。

店内のメニューデザインについても同様です。
メニューブックの中にラーメンの写真を撮って入れた場合と、単に文字を入れただけのメニューが混在している場合、写真が入っているメニューの注文数が2倍以上になるのです。
しかし、この前提として美味しそうに見える写真であるということが重要となります。もし、美味しそうな写真でなければ逆に注文数は落ちるので気をつけなければなりません。

お客さんが料理を味わうのは舌や鼻なのですが、実際に美味しいと感じるのは「雰囲気」や「イメージ」という直接的に味に関係ない要素も大きく影響があるのです。
例えば、お客さんがメニューを選んでいるときに入ってくる情報として、そのメニューの素材やシズル感、メニューブック上の見た目の印象が良ければそのメニューは美味しいという認識を持ってもらえることにつながるのです。もし、美味しそうなメニューが多く掲載されている場合では、また次回来た際に頼んでみようという動機にもつながる可能性があるかもしれません。
このようにお客さんの性質をしっかりと考えて、一歩進んだ意識を持ってメニューのデザインや店頭の看板デザインを考えることが重要です。
ちょっとしたお客さん視点を入れることがラーメン店の集客アップのポイントになるのです。
ラーメン店の経営は難しいのですが、参入のしやすさから開店情報が後を絶ちません。それだけ繁盛すればいいのですが、多くの新規開店のラーメン店は消えていく運命にあります。
そうならないためにもありとあらゆる方向から経営について考える必要があるのです。