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ラーメン屋は美味いだけじゃ儲からない


いまや国民食となったラーメン屋さんは全国に35000店舗もあるそうです。
この数字がピンとこない人はコンビニと比べてみましょう。
店舗が一番多いセブンイレブンでも全国で16000店舗なのおです。ラーメン屋はセブンイレブンの倍以上あるということになります。
つまり、そこら中にラーメン屋があるわけですから「美味い」は当たり前ということになります。
よく「ラーメン好きだし、ここより美味いラーメン作れるわ」という安易な動機で開業を目指す人も多いのですが、そこら中にあるような「ただ美味い」だけのラーメン店を出しても来店動機にはなりづらいという事になります。
「じゃぁもう今更ラーメン屋なんてムリじゃんか!」と思うのはまだ早いです。
こういった流通しきった市場では「スキマ産業」を狙って行くことでまだまだ繁盛させることが出来るのです。
「こんなお店があったらいいのに」というような不便や不満を解決したスキマ産業で成功した例をここでいくつか紹介します。

<ラーメン二郎>
にんにく、あぶらでコッテリしたスープに、野菜が高々と乗せられてかなりの量があり、インパクトがあります。

「美味いものを食べさせたい」というラーメン屋目線ではなく、「山盛りラーメンを食べ切りたい」という客目線からみた、客の欲求を満たすラーメンはラーメン界に革命を起こしたのです。

<一蘭>
ラーメンは好きだけど一人で入りづらい・・。店員さんが殺伐としてて抵抗がある・・。
静かにラーメンを楽しみたい。こんな悩みを一気に解決した一蘭は成功しているラーメン屋の一つです。
店員が客の前に顔を出すことはなく、まず来店したら自分で好きな席に座ります。カウンターには左右、正面にまで仕切りがあって落ち着ける空間となっているのです。
正面の仕切りの下にはコッソリとした空間が空いていて、そこからそっとラーメンが渡されます。
ただただラーメンを食べるためだけに集中できるのが一蘭が流行っている理由であることは間違いありません。
もちろんラーメン自体の味も秀逸ですよ。

<壱発らーめん>
東京の西側の方を牛耳る人気ラーメン店の一つで、一言でいうならば「元気いっぱいのラーメン店」です。
店員さんがとにかく話しかけてきますし、注文のラーメンが出てきた時も軽い紹介が毎回あるのです。
なにより有名なのが最後の一言。スープまで全て完食すると、「いい食べっぷりで!励みになります!!」をみんなで言ってくれるのです。
これはもうラーメン界のディズニーランドと言えるのかもしれません。
お腹だけでなく心までも満たしてくれる接客スタイルに今もファンを増やし続けているのです。

<失敗のリスク>
資金もかからず比較的気軽にカンタンに開業出来るのがラーメン店の魅力です。
しかしハードルが低いということは廃業率も高いということになります。
もちろん、リスクにビビっていたら動き出せませんが、リスクを減らしていくことは大事です。
ここでリスクの減らし方をいくつか前持って確認しておきましょう。

<お金をかけるほどリスク>
お店作りにお金をかけるのはリスクにしかなりません。
なぜなら、お金をかければ儲かるというわけではないからです。
そして場所が良くても家賃が高いことも、大きな負担となって廃業のリスクになります。
お客さんが入ってるのに廃業するパターンの多くはこれです。忙しいのに収入は増えないという恐ろしいパターンとなるのです。

<店舗は増やさない>
①アイデアラーメンで開業する。
②ブレイクしてお店には毎日行列ができる。
③客を何人も帰してしまってる状態で勿体無い
④店舗を増やし従業員を増やす
⑤ブームが去る
⑥家賃、人件費で赤字。
⑦廃業。借金。
これがよくある失敗パターンです。これがわかっていてももしブレイクしてしまったら周りが見えなくなってしまいます。
経営者なら、目の前でお客さん(お金)を逃すのを黙ってみてられません。これはイケル!と思って店を増やすという判断をするのは間違ってはいないように思えます。
時代の先読みは誰にも出来ませんし、リスクを恐れていては何も出来ません。
しかしブームはいつか去るということを頭にいれておかないといけないのです。

多くの人がラーメン屋の開業を志したことがあるでしょう。
もちろん立派な理念があったわけじゃなく「男ならラーメン屋」みたいな気持ちが多いのです。
そういうのはよくあることです。
しかし、調べるほど現実にぶち当たることになります。

・かなりの労働
・サラリーマンの方が割りがいい
・ラーメンは作るより食べるのが好き
実際開業してやめていく人達もこの3つに当てはまる人が多いようです。
休みがあっても定休日のみですから基本週一日となります。他にやりがいを見つけないと 厳しい世界なのかもしれません。
「これから同じラーメンばかりを毎日毎日数十年作り続けるんだ」といわれたらちょっと気が引けてしまう人もいることでしょう。
ノレン分け出来るくらい有名になったり、フランチャイズ化出来るほどのノウハウを身につけられれば、ラーメン屋で楽して稼ぐなんて生活も送れるのかもしれません。
しかしなにより「好きだからやりたい」という動機に対して気軽に始められるラーメン屋。
「思い立ったら挑戦して細かいことは後で考えたらいい!」
と成功している人の多くの弁でした。



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