ラーメンに関する最新ニュースはラーメンニュース
ラーメンニュースは、新聞・通信社が配信するニュース提供元からラーメンに関する最新情報のほか、映像、雑誌や個人の書き手が執筆する記事など多種多様なニュースを掲載しています。
米国ラーメンブームの裏に隠された4つの秘密
ラーメンといえば、どんなイメージがあるでしょうか？日本国内では、男性が１人でよく行く場所、手軽に比較的安く食べられる事などから、高級レストランとはかけはなれたイメージがあるように感じる人も多いことでしょう。
一方現在アメリカでは都心部を中心として、日本のラーメンがものすごく流行っているのですが、日本のラーメン店とはかなり趣が違うようです。アメリカでは、バーやレストランのように落ち着いた雰囲気で楽しむお洒落な食べ物として大きなブームを引き起こしています。実際にこのラーメン人気を象徴するかのように、サンフランシスコで昨年行われたJ-POPサミットフェスティバルでの路上イベントにて販売された屋台ラーメンには、オープン前の11時から長蛇の列ができてしまい、約3時間もの待ち時間となったのです。
新横浜ラーメン博物館の調査の結果によると、ラーメン屋は日本国外で2013年の時点で約1,000店舗あります。そのうちの約3分の1はアメリカにあるとのことです。また訪日外国人が期待する日本の食事ランキングにおいても2009年以降、1位の寿司に次いで、ラーメンが2位にランクインしているということですからそれはとても意外というかラーメンは箸を使って食べるものですから、箸を自在に使わなくては食べることができないラーメンがアメリカ人の大好物というのが意外ですね。
格安食材からトレンディ食へ
しかしながらアメリカにおけるラーメンの始まりの歴史を考えてみると、本来はお金のない学生が食べるただの身近にある存在だったのです。実は今でもインスタントヌードルに関してはニューヨークでは、5パックが1ドルで売られているほど安い食べ物として取り上げられています。以前に紹介したUberのCEO, Travisも失敗続きの10年間を、「Ramen Days (ラーメンばかりを食べていた10年)」 と表現しているのです。その一方で、現在アメリカのラーメン店では、一杯$18 (2000円) 程度する事も少なくないのです。スーパーでインスタントを買えば100円もしないのに、何十倍ものお金を出してまで食べたいと思わせる理由はいったい何なのでしょうか。なぜ、ここまでアメリカでラーメンブームが来ているのか、以下に4つのポイントに絞って考えていきます。
アメリカ人の舌を魅了した ? とんこつラーメン
まずは、とんこつ味の人気ですね。いまや、Tonkotsuはアメリカで通じる言葉になっているのです。ニューヨークのラーメン屋のメニューの表示はだいたいTonkotsu Ramenなど、日本語のローマ字表記に、英語の説明といった形式になっているのですからすごいですよ。アメリカ人の口に合わない醤油や塩味のスープより、とんこつのこってりとした味を前面に押し出した戦略に成功した店を中心に人気を呼んでいるのです。
ラーメンを食べる以上のエクスペリエンスを提供
ラーメンと言えば、スープにこだわりがあったり、麺にこだわりがあったりと各ラーメン店がこだわりを持っていることが多いです。そうした味へのこだわりが大切な一方で、ラーメン店へ並んで、入店してお店の雰囲気を感じながらラーメンを食べるといった全ての体験が大きな役割を果たしているのです。実際にアメリカでは一人で黙々とラーメンを食べている人は少ないです。一般的には家族やカップル、友人などとカフェのような感覚で来る場所として利用されていることが多いです。また接客のレベルが高いとはあまりいえないアメリカで、日本ならではのおもてなしの接客を体験できることも大きな理由となっていることもあげられるでしょう。
NARUTO, ポケモンなどのメディアの影響
いくらラーメンが美味しくてオリジナリティがあるとはいっても、ここまで成功することはなかったかもしれません。では、他に何が要因になっているのでしょうか。ここで取り上げたいのがメディアの力ですね。ラーメン業界に限らず、メディアの力は人気店へと進む第一歩なのです。ラーメンが普及した1つのメディアの例として、日本のアニメがあげられるのは間違いありません。アニメや漫画の中で登場人物がおいしそうにラーメンを食べる姿を見て、どんな味なのか気になるアニメファンも多いようです。
アニメではポケモン、ジブリのポニョ、またNARUTOの中でキャラクターがラーメンを食べているシーンがあります。特にNARUTOはラーメンの代名詞とも言えるナルトが主人公の名前になっているのですから人気がでるのも当然かもしれません。
行列による心理的効果
アメリカでもラーメン屋で予約を受け付けている店はなかなかありません。それはなぜでしょうか。予約が出来ないけれど人気があると行列ができますよね。行列ができている店に対してどいういったイメージを持つでしょうか美味しいラーメンが食べられる、人気があるので食べてみたい、、、などプラスなイメージしかありません。実はこの行列による宣伝効果がアメリカ国内でもラーメン人気を後押ししているのです。また、行列に長時間並ぶことによってたどり着いた先の食べ物に期待を持つのです。そしてその食べ物にものすごく感謝します。巧妙な心理戦ですね。もう一つ、行列に並ぶことは一つのエンターテインメントとして捉えられるのです。