ラーメンに関する最新ニュースはラーメンニュース

ラーメンニュースは、新聞・通信社が配信するニュース提供元からラーメンに関する最新情報のほか、映像、雑誌や個人の書き手が執筆する記事など多種多様なニュースを掲載しています。



チキンラーメンを半年に一回くらい食べたくなる


チキンラーメン…まずくはないけど、うまいってほどでもない。

チキンラーメンと言えばインスタントラーメンの元祖なのです。
チキンラーメンがなければ現代に袋麺やカップ麺が存在していなかったかもしれません。
まさにインスタントラーメンの革命児であり、庶民にとっては非常にありがたい存在なのです。
しかしこのチキンラーメン、正直美味しくないのです。
かといって別に不味いというわけでもありません。
美味しいか不味いかという2択を迫られても「どっちでもない」と答えるしかないのです。
中間なのです・・。ウマイとマズイどっちでもない…そう、何とも言えない味なのです。
なぜ即席めんの世界で生き残っていられるのかと考えることすらあります。

そんな何とも言えないチキンラーメンなのですが、しかしときどき無性に食べたくなることがあるのです。
皆さんももしかしたら経験したことがあるのではないでしょうか。
「チキンラーメン食べたいなあ」という感覚に陥ったことが・・。
半年に一回くらいのペースで無性にチキンラーメンを食べたくなることがあります。
そしてその時期が来ると毎度のごとく「もしかしたら美味しいんじゃないか」という謎めいた期待が湧いてくるのです。

元祖鶏ガラ チキンラーメン

蓋を開けるとチキンラーメンならではの鶏ガラスープの臭いが立ち込めます。
臭いだけで言えばチキンラーメンはカップ麺の中でも最強クラスです。
この調子だと、もしかしたら美味しくなっているかもしれない。
そう思って麺の口に運ぶ。
あ、あの味だ。
塩辛い鶏ガラ味…これでチキンラーメンの説明がつきます。
決してまずいわけではないのです。
しかし「うまい!」とはならないのです。
まずくはないけどおいしいとも思えない…どっちでもないのがチキンラーメンなのです。

しかしチキンラーメンには信頼感と安心感があります。
少年ジャンプで例えるならこち亀でしょう。
少年マガジンで例えるならはじめの一歩なのです。
漫画サンデーで例えるならさしずめ、静かなるドンといったところでしょうか。
これらの漫画は雑誌に載っていればそれだけで安心感があり、これからもたぶん続くだろうという信頼感があるのです。
つまりチキンラーメンは長寿漫画と一緒なのです。
諸行無常のラーメン業界で生き残ってきたチキンラーメンは、陳列棚に並べられているだけで安心感があり、インスタントラーメンの歴史と実績を築き上げてきたという信頼感があるのです。
ジャンプで両さんの顔が見られなれば寂しく感じるだろうが、チキンラーメンも同様でインスタントラーメンの世界からチキンラーメンが消えたらかなり寂しいのです。

そう、チキンラーメンとは単純な食べ物ではなくなってきているのです。
最早、そういう存在なのです。
ですから、信頼と安心を感じるために半年に一回くらいのペースで食べたくなるのです。
ありがとう、元祖即席めんチキンラーメン。

チキンラーメンとライバルたちの歴史

いまさら説明の必要がない「ザ・即席麺」です。
1958年に世界初の即席麺として発売されたもので、今や世界中で販売されているインスタント麺の原点なのです。
日清食品にとっても原点なので同社の社史もチキンラーメンデザインなのです。
昨年秋に「タモリ倶楽部」でも紹介されていました。
日清食品創業者の安藤百福氏が天ぷらを作っている妻の姿を見て、生麺を揚げるという製法を思いついたことなどは伝記本に掲載されて図書館にも普通に置かれているほどです。

百福氏はインスタント麺マニアである自分からみれば歴史上の偉人に勝るとも劣らない存在なのですが、こうして図書館のジュニアコーナーに置いてあるのを見るとまことに感慨深いものがあります。
最初の頃はチキンラーメンのパッケージに窓が開いていました。ただ、日光が当たると麺が劣化してしまうため窓は縮小されていき、現在は窓なしとなっています。
さらに2013年からはパッケージがアルミ蒸着フィルムの包装に切り替わっていて、賞味期限が長くなっているのです。

1980年当時『チキンラーメン』は「幻の即席麺」でした。正確に言うと「関東では幻に近い存在」であったのです。
全国発売していた『チキンラーメン』なのですが、東日本ではあまり売れなかったため、実質西日本限定品のようになっていたのです。
ですから、1982年に就職活動で京都を訪れた際に現地のコンビニでようやく購入できたときの喜びは多くの人が覚えているのではないでしょうか。

お湯をかけるだけというコンセプトを生かした工藤夕貴出演の「お湯をかける少女」というCMが大ヒットしたことを覚えている人もいるでしょう。
当時は関西に住んでいた人は話題のお湯かけCMを見ることができなかったという悔しい思い出もあるかもしれません。
同時期に『サッポロ一番スナックラーメン』というのも登場していました。
『チキンラーメン』はそれらのライバルを蹴散らし、再び全国で購入できるようになり、堂々たる大看板となって現在に至るのです。