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【食べてみた】元祖棒ラーメン!即席マルタイラーメン


今回は原点に戻って、即席棒状ラーメンの元祖「マルタイラーメン」を食べてみたレポートです。
九州にとどまらず全国レベルでのロングセラーの大定番ですから、パッケージは多くの人が一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

<57年の大ロングセラー>
株式会社マルタイが即席棒状ラーメンの元祖となるマルタイラーメンの製造販売を開始したのが1959年11月ということですから、現在まで実に57年間にわたって愛されてきている超ロングセラー商品ということになります。
パッケージには大きく丸で囲んだ泰の文字が。これがマルタイの社名の由来でありロゴで、創業者藤田泰一郎に由来しているのです。

<生麺の風味>
日清食品の創業者である安藤百福が油で揚げることで麺を乾燥させた史上初のインスタントラーメンを開発したのが1958年です。
その翌年に開発されたこちらの棒状ラーメンは、麺を熱風で乾燥・冷却させて作られています。
油で揚げない製法なので、フライ麺に比べてカロリーが低い上に、生麺に近い食感が失われていないことも大きな特徴です。

<低カロリーと低塩分量>
定番商品でありながら、時代に合わせて確実に進化しています。
その一つがこちら、塩分20%カットです。インスタント麺で気になることがカロリーと塩分の摂取量の多さとなっているのでこれは良い傾向ですね。

<カロリー>
先述のとおり、ノンフライ製法によって低く抑えられています。
具体的には、こちらの一食分の麺(73g)が258kcal、スープ(9g)が22kcalで一食分合計82gで280kcalです。
これは日清のカップヌードル(通常サイズ)が一食分合計77gで353kcalなのと比べるとかなり低カロリーと言えるでしょう。

<塩分>
20%減塩されたことで一食分の麺の食塩相当量が1.4g、スープでは2.8gで合計4.2gとなりました。
こちらもカップヌードルの一食分が4.8gであることと比較すると、かなり低く抑えられていると言っていいでしょう。。
そもそも一食分の麺とスープの合計量はマルタイラーメンが82gで、カップヌードルが77gとマルタイラーメンの方が多いことを考えると、カロリーと塩分がいかに多く抑えられているかがよく分かると思います。

<シンプルな作り方 >
今更感もありますが、棒ラーメン共通の作り方はいたってシンプルです。まずたっぷり(こちらのマルタイラーメンの裏書きでは450ml)のお湯に麺を入れます。
そこから約3分を目処に好みの硬さになるまで茹でたところで、火を止めてスープと調味油を入れるだけなのです。
ただ、人によっては麺を茹でている間に別の器でスープと調味油をお湯で溶かしてスープを作り、茹で上がった麺と合わせるように作ることが多いでしょう。その辺りはお好みで作るといいと思います。
いずれの作り方でも、麺を茹ですぎないことがポイントです。あと、より美味しく食べるためにも具材も必須ですね。

早速袋を開けて中身を確認します。まっすぐな棒状麺とスープ、調味油がそれぞれ二食分ずつ入っています。

<煮込み3分 味一流>
お湯で茹でている時でも、時折のぞく麺はしっかりとまっすぐなことがわかります。
このしっかり感が食べた時に適度なコシとなって、生麺に近い食感を生むのです。
パッケージに書かれている「煮込み3分 味一流」のフレーズはこのラーメンをよく表していると思います。
同じ即席麺でも、フライ麺が麺を「戻す」のに対して、古くからあるそうめんなどと同じように乾燥させた麺は鍋で「煮る」ことでその麺自体の食感と味わいを最大限に引き出すことができるのです。
そんなことを考えているうちに3分弱が経過して、少し固めのところでお湯から引き上げます。

<飽きのこない美味さ>
麺をあらかじめ作っていたスープと合わせて絡め、具材のネギとメンマを乗せて出来上がりです。
麺の一本一本の輪郭がはっきりとしていて本当に生麺のような味わいです。

<スープ>
あっさりとした醤油味が優しい味です。
雑味のないクリアなスープの中にチキンとポークの旨味が溶け込んでいて、ロングセラー商品に共通する、飽きが来ずにまた食べたくなるシンプルな美味さがあるのです。

<麺>
繰り返しになりますが、フライ麺とはまったく異なる食感です。
この麺に慣れてしまうとフライ麺を使った即席袋に少し手が伸びなくなってしまう人も多いのではないでしょうか。

<意外なところでの人気>
数年前に話題になりましたが、この棒ラーメンが登山者の間で人気だとか。理由は、安い、美味い、持ち運びやすい、ゴミが少ないことなどが挙げられるようです。
山へ持っていく際、カップ麺だとリュックの中で場所を取る上に多い荷物に挟まれて容器が破損してしまう恐れがあります。
それに比べて棒ラーメンはまっすぐなので荷物の間にスッと入れることができるのだそうです。
また、調理後に出るゴミが少なく小さくまとめられるのも大きなポイントです。
ゴミは持ち帰りが基本でsから、こうした使い勝手の良さもあって登山者の間では定番山食となっているのですね。
美味い、安い、手軽、そして環境にも優しい棒ラーメンです。
さらに塩分量も減って健康にも配慮されています。半世紀以上にわたって愛され続けている理由を挙げていくとキリがありませんが、何より食べてみると納得のラーメンでした。即席麺の真髄ここにありということです。